葬儀の日程を会葬者に案内する場合、お通夜と葬式、それぞれの日時と場所を連絡します。
私も例に倣って父の葬儀の日程としてお通夜と葬式、それぞれの日時と場所を連絡しました。
すると、私の会社からは、お通夜に社長と次長、葬式に事業部長と課長が出席してくれることになりました。
うちの故郷の方では、お通夜にあたる儀式を入棺(にっかん)と言います。
ですので、葬儀日程として入棺(にっかん)の日時と場所、葬式の日時と場所が決まり、会葬者へ案内するわけです。
一般的にお通夜の時点では、遺体はすでに納棺済みです。
お通夜の場合は、棺に入った故人に会葬することになります。
しかし、入棺(にっかん)という儀式を行う場合は、遺体は未だ棺に入っていません。
そうです。その名の通り、遺体を棺に入れる儀式が入棺(にっかん)なのです。
入棺(にっかん)の儀式が始まると、僧侶の読経があります。読経が終わると僧侶は部屋の隅に移動し、再び読経を始めます。読経が続く中、参列者は、一列に並び遺体の周りを回り、アルコールを含んだ脱脂綿で遺体の二カ所を清めるよう葬儀屋のスタッフに指示され、その通りに行動するのです。全員のお清めが終わると、読経も終わり、その後に遺体を棺に入れるのです。
その参列者の中には、我が社の社長、次長もいたのです。
なんと社長に親父の遺体を清めさせるという大失敗を犯してしまいました。
そのしきたり・風習を知っていれば、入棺ではなく葬式に来ていただくようにお願いしたのですが・・・
社長も親会社からの出向の方で東京の人だったので、さぞビックリされた事でしょう。
忌引き休暇を終え出勤した際には、真っ先に社長にお詫びとお礼を申し上げに行きました。