会社のビルに長~い廊下があります。
その廊下は、裏の出入り口に通じる薄暗い長~い廊下で、正面の一番奥にはガラスの扉があります。
残業をして夜遅くなると正面エントランスのシャッターが降りてしまうので、裏の出入り口の方から帰る必要があります。
夜なので、照明も落とし気味、人通りはありません。
コツン、コツン・・・
杖を突きながら、その長い廊下を1人歩いていると・・・
正面のガラス戸に・・・・・自分の姿が映っています。
正面、遠くから自分の歩いている姿を見る事が出来るのです。
その姿をじっくり観察してみると、身体が健側に傾いた姿が映っていますした。
自分では垂直に立った状態で歩けているものと思っていました。
はじめは扉が傾いているのかな?
そう思っていたのですが・・・
実は・・・
歩くときに、健側のみに重心があって、麻痺側に全然体重が載っていない。
という
恐ろしく、怖い・・・
歩きの欠点に気付いてしまいました。
自分自身の歩く姿のイメージと、実際との誤差に、背中がゾクッとしました。
これからは麻痺側にもっと体重を載せて歩くようにします。
怪談でもなく、階段でも無い、夜のビルの長~い廊下での怖い話でした。